正倉院展2023

正倉院展は、奈良国立博物館で毎年10月下旬から11月上旬にかけてに開催される特別展です。

奈良時代の宝物である正倉院宝物のうち、一般に非公開の貴重品を特別公開することで知られています。

天平文化を彩るこれらの品々は、聖武天皇や光明皇后が使われたと思われる日常生活で使う品々、楽器、役所の公文書など、約1300年前の技術と芸術の粋を今に伝えます。

私は大阪に赴任していた2015年に初めて正倉院展を訪れ、それ以来関東に戻ってきてからも欠かさず訪問しております。

今年も10月最後の週末に行って参りました。

出展物は毎年入れ替わりますが、ホームページによると今年の見どころは

  • 九条刺納樹皮色袈裟(くじょうしのうじゅひしょくのけさ):刺し子縫いの袈裟
  • 漫背八角鏡(まんぱいのはっかうきょう):無地の花形鏡
  • 鳥草夾纈屏風(とりくさきょうけちのびょうぶ):板じめ染めの屏風

とありますが、私が気に入ったのは「班犀如意」です。僧が意義を正すために持っている孫の手みたいな棒ですね。

サイの角を加工して作られた豪華なもので、六弁花形の装飾がなされているものです。如意を収める箱とセットで陳列されていました。

昔のお坊さんはこんな高価な孫の手で背中を搔いていたのでしょうか。